スタートアップ企業の価値算定について調べたこと

株式会社を設立する際には、1株あたり株価を設定します.
さらに第三者割当など資金調達を行う際には、
初期の株価より高い株価で行われることが多いようです.

例えば、有名ベンチャーでは、初期株価の数十倍の株価で第三者割当を行っています.
どうやって、そういった株価を算定しているのかというのは、
実際に投資する側(VCなど)の実務担当経験者しか知る由はないと思います.

結局、「言い値」という世界なんだろうという噂もありますが・・・
調べてみると、以下のようなことが行われているのではないかということです.


DCFは事業計画を株価評価に織り込むので、
スタートアップ企業の高株価に理論的根拠を与えることができるのではないか?

DCF方式のチェック機能を果たしてくれるのが、マルチプル方式(類似会社比較方式)とのこと.


DCF方式の株価試算(単純化モデル)
 ドライバー:
 ①事業計画を元に毎年生み出されるフリーキャッシュフロー(FCF)
  1年目のFCF×割引率1+2年目のFCF×割引率2+・・・
 ②割引率(金利+リスク等)・・・主にWACC(負債コストと株主資本コストの加重平均)
 ③継続価値(永続価値ともいう)および継続価値のCF成長率.
  ここでは、最終年度のFCFが続くものとして収益還元で算出する.=(最終年度の割引FCF)÷割引率

 式:(割引後FCF数年分の合計+永続価値−負債)÷株数
 というのがDCF 方式の骨格です(実際はもっといろいろ手を加えます)
 http://www.dir.co.jp/souken/consulting/researcher/insite/091021.html

 ※フリーキャッシュフロー=営業利益×(1−実効税率)+減価償却費−設備投資±運転資本の増減額


また、以下の算定式から考えると、
ほぼ言い値か高い成長性による予想利益を見込んでの投資と考えられる.

 株価=企業価値÷発行済株式総数
    企業価値時価総額)=当期純利益×PER
  または
 株価=EPS×PER
 EPS=当期純利益÷発行済株式総数

          • -

その他:参考サイト
http://venturecapital.typepad.jp/blog/2006/04/post_c018.html
残余財産の優先権があった場合、VCの投資金額を保護

http://venturecapital.typepad.jp/blog/2008/01/post-d7d9.html
PERの高さ=成長期待の高さ を活用して、資金調達する